パラヴィチーニが求めるプロフェッショナルな音楽録音/再生への情熱が生んだ、これまでの歴史上、誰もが考えもしなかった斬新なアンプ回路「エンハンス・トライオード・モード」を搭載したインテグレーテッドアンプ「EAR 869」は、その現代的で美しく瑞々しい音色で真空管アンプの新たな可能性を切り開きました。
コントロールグリッドとカソードを結んで同電位とした上に、スクリーングリッドへ信号を入力するという奇想天外な新しい3極管接続は、3極管ならではの美しい音色と高い駆動力を両立するために考案されました。
段間のカップリングコンデンサーを排除し、オーバーオールのネガティブフィードバックも掛けないという大胆な回路設計を有し、またこの回路を美しく響かせるためにパラヴィチーニ自身がデザインしたスペシャルワインディングの広帯域大型出力トランスもこの特異な「エンハンス・トライオード・モード」を完結するために見逃せない重要なデバイスです。
ここで重要なことは、パラヴィチーニは決して斬新な回路設計のアイデアを具現化するための目的でアンプ設計をするのではなく、第1に目指すものは常に「心地良い音」の再生であるという事です。そのブレることなき目指す音に対して、妥協を許さずサーキットやトランスを創造、構築し、欲する音に対して機械/回路側をリファインして理想の音へ近づけて行くのです。
これにより「EAR 869」は瞬く間にEARエンスージアスト垂涎の的となり、世界中に管球アンプファンをも広め、「心地いい音」「心地良い音楽」に対する認識を新たにしたのです。
そして、この「EAR 869」と同じ美しい音色のまま、より高い出力を求める声は日に日に高まり、結果としてパラヴィチーニは「エンハンス・トライオード・モード」をプッシュプルとした32W/ch(ステレオ)、64W(モノ)の出力を放つクラスAパワーアンプ「EAR 861」をここに完成させました。
情感たっぷりにリアルに、そしてミュージカルに唄うヴォーカルや、弦楽器の指板の上を華麗に舞う指さばきをも美しく描写し、また張りのある精彩なタッチのピアノの音色から音楽の持つ素晴らしさを新ためて気づかせてくれることでしょう。
高域がしなやかに伸び、その透明感を伴ったままに奥行き、拡がり、高さを感じさせる「EAR 861」のリッチで瑞々しい音色をお楽しみ下さい。
Specifications:
■パワーアンプ クラスA級 パラレルプッシュプル
●出力: 32W/ch(8Ω)、64W(8Ω)モノ
●周波数特性: 20Hz-20kHz +0,-0.5dB
●入力感度: 0.9V
●歪率: 3%
●消費電力: 270W
●出力インピーダンス: 4,8,16Ω
●入力端子: RCAアンバランス1系統、XLRバランス1系統
●使用真空管: ECC83x2、PCC88x6、EL309x4
●サイズ: W400×D420×H150(mm)
●重量: 29kg
※日本での販売を終了致しました。