EAR インテグレーテッドアンプのベストセラー「834」の上級グレードバージョンが、「EAR 8L6」です。
ティム・デ・パラヴィチーニが活躍するスタジオフィールド。その真のプロフェッショナル達が求めるハイクオリティーなパラヴィチーニ製作のモニター機器のパフォーマンスを切望するEARエンスージアスト達に応えるために「8L6」はデザインされました。
「8L6」はこの1台でプリアンプ(Vol.段のみ)、パワーアンプ、或いはインテグレーテッドアンプと、求める状況に応じて切換えが可能な高いフレキシビリティーを持ち合わせます。
この切換えはシャシのリアに設けられた’プリ/パワースプリット’スイッチにより行われ、インテグレーテッドアンプモードでは、通常どおりフロントパネルのソースセレクターの切り換えでリア側に設けられた5つの入力を選択します。
プリアンプモード(パッシブ)では、プリ部(Vol.段)とパワーアンプ部が内部回路で切り離され、’プリ・アウト(センド)’と’パワーアンプ・イン(リターン)’を外部的に接続する事(エフェクトループ)が可能になります。積極的な音造りを好まれる方は、イコライザー等のシグナルプロセッサーをここに接続して、リスニング環境や音楽ジャンル、又は入力ソースに応じた調整を施した独自の音を楽しむことも出来ます。
また、’プリ・アウト’のソケットは、インテグレーテッドアンプモードにおいても、同時出力されるので、2台目の「8L6」(又は8L6と同様のゲインを持つアンプ)を接続してバイアンプ駆動をも可能に、使用の用途に合わせて様々な活用法が選べます。
インプットステージは、双3極管(ECC83)2極によるクラスAディファレンシャルサーキットを採用し、アンバランスインプットにもベストマッチするように設計されています。
また、ドライブ(2nd)ステージにおいても、クラスA級で50Wの出力を得るために双3極管(ECC85)2極によるディファレンシャルサーキットを同様に使い、高いドライブ電圧と耐久性を確保し、さらにはインプット-ドライブステージにおける位相差、及びインピーダンス差問題をパラヴィチーニならではのDCカップリングで解消しました。
パワーステージはクラスA級動作。パラヴィチーニはドライブ段の差動のプレートからの信号を2本の出力管にパラレル出力とし、出力管はパラレルシングルクラスA動作。その上でプッシュプルサーキット構成として、非常に高いリニアリティとクラスAでありながら、大出力を効率良く確保することを可能にしています。また、バイアス方式はセルフバイアスとし、アフターメンテナンスを非常に簡単にしました。
これらの結果、リニアリティーが高く、そして歪みが少なく、尚且つ大出力を得ることに成功しています。
EARサウンドの要とも言えるアウトプットトランスは、パラヴィチーニ自身のデザインによる超広帯域のオリジナルスペシャルワインディングトランスフォーマーを採用。最小限のネガティブフィードバック等により、周波数特性は高音域で実に50kHzという、管球式アンプとしては信じられない程の特性を保持し、ずば抜けた立ち上がりを感じて頂けるでしょう。
電源トランスもパラヴィチーニオリジナルの大容量トランスフォーマーを採用し、電源キ
ャパシターは約4,000uF として急激な大振幅にも余裕を持たせ、そして左右独立スペシャルチョークトランスを採用し、さらに低音域のリニアリティと音楽のディテールをも艶っ
ぽく、そして鮮やかに再現します。
貴方のセットアップに是非、パラヴィチーニ/EAR製品を組み込んでみて下さい。
まるで澄み渡る空気と朝日が降り注ぐ、露に濡れた鮮やかで美しいブリティッシュガーデンのようなEAR/パラヴィチーニの素晴らしき音世界へ貴方を誘うことでしょう。